~お彼岸とは~

「春の彼岸」と「秋の彼岸」

毎年3月20日頃の《春分の日》を《お中日》とし、その前後7日間を《春の彼岸》、毎年9月23日頃の《秋分の日》の前後7日間が《秋の彼岸》となります。この時期は、草木の芽吹く春と、次の代に変わる秋が、暑すぎず、寒すぎず過ごしやすい季節であることとも、修行の原点が、苦しすぎず、楽すぎずというちょうどよい中道《中庸》にあてはまることともいわれます。

お彼岸の意味

お彼岸とは「到彼岸」を意味します。私たちが過ごすこの迷妄の世界を此岸(しがん)、仏さまの悟りの世界を彼岸(ひがん)といいます。《到彼岸》とは、此岸から彼岸へ渡ることを意味し、それは、私たちが日頃感じる悩みや苦しみから救われることと、ご先祖さまの魂が、迷わず仏さまの世界に行けることにもつながります。

また《到彼岸》はサンスクリット語で「パーラーミータ」といい、日本語で「波羅蜜多」と表します。有名なお経「般若心経」は「般若波羅蜜多心経」といい、この「到彼岸」のお経でもあります。
お彼岸にお墓参りやお仏壇参りをする方も多くいらっしゃいますが、その際、ご先祖さまを想って「般若心経」を唱えることもおすすめです。
(※宗派によって異なることもあります。)

「ぼたもち」と「おはぎ」

お彼岸にお供えするものとして有名なのが《ぼたもち》と《おはぎ》ですが、実は名称が違うだけで同じお供物です。「ぼたもち」は「牡丹餅」、「おはぎ」は「お萩」でそれぞれ春と秋の季節を思い出させる植物です。
【牡丹が小豆の花に似ているから、とか、牡丹餅はこしあんで、お萩は粒あんなど、魔滅(まめ)ということで魔除けになる、など諸説あります】
《小豆もの》がご先祖さまへの最上の供物であり、その供物をお彼岸というご先祖さまと最も近づく時期にさしあげることは、とても良い供養の一つだといわれます。

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